浅川で遊んでいると,空き缶が落ちている.ラベルはファンタ・グレープだが,鉄製で酸化鉄が底に1 cm堆積して岩石のようになっている.どれくらいの年月川底に沈んでいたのか思いを馳せて,いや,ファンタが鉄製なわけがないと我に返る.この時代に鉄缶を作る企業など知れている.アルミ缶の普及を許せなかった某世界的製鉄企業では,2015年当時社内では自販機でさえも容器が鉄缶の場合また鉄缶に限り販売が許されていた.アルミはおろかペットボトルさえなかったはずだ.アクエリアスのスチール缶を見たときは笑った.宴会のビールも全て鉄缶で提供されるらしい.ということは浅川の上流に連中がいるのか!?と思うと同時に,世話になった方々を思い出した.
その企業へインターンへ行った,私が25歳のとき,私の20歳も上の方が,Windowsしか使ったことがない私へ,Linux の使い方をつきっきりで教えてくれたことが印象に残っている.にLinuxのマスコットを示す.私がWindowsユーザだと聞いて,Linux信者の研究所の方々は悲しんだけれども怒ることなく私へLinuxの使い方を教えてくれた.vim や chmodの使い方,Arch linuxという原理主義的なOSもこの機会に叩き込まれた.Ubuntu じゃないんだ,Arch linux だ.知ってるかこれ,インストールするのも大変なんだ.ただインストールしただけでは,マウスも使えない,インターネットにも繋がらないクソOSだ(私は今ではArch しか使っておらず,研究室のワークステーションもすべてArchにしているレベルで気に入っている.).
口の悪い方々だった.口の悪さと人の良さは関係がないと学んだ.ちまちまコマンドを打っていると「方向キーを押せば前に打ったコマンドを呼び出せるよ」,コマンドからファイルを探していると「タブを打てば予測変換ができるよ」と教えてくれる.面倒見が良い. それから,Linuxを教えるには最初つきっきりで教えてあげなければならないと思うようになった.Linuxを使うには,Linuxの機能をいろいろに組み合わせる発想力が必要だが,そのためには膨大な知識が必要になって,初学者には大変すぎる.横にいて,その初学者がやりたいことを聞いて,どのように機能を組み合わせればいいか考え方を含めて教えていかなければならない.師弟関係を必要とするOSなのだ.いかがわしいセミナーで学べる代物ではない.教えてくれてありがとうございました.大変感謝しています.
あの製鉄所の方々が何を思っていたのか未だ若造の私には想像することも難しいが,少なくともその謎な面倒見の良さを後世につなげ,クラウドを自作する人材を育成し,外資に搾取される現状を変える.
新学期が始まる.情報科学科には原理主義的な教員が集まってきた.今こそ,この教員の権力を振りかざし,Linux を叩き込んでやる.子どもたち,知っているか,任意のクラウドはLinuxで動いてるんだ.
4月28日,訂正する.クラウドでほぼLinuxが採用されていることで間違いないが,FreeBSDとかあるのを思い出した.このページが動いている,さくらインターネットの共用WebサーバがFreeBSDだった.ついでに,国内企業でもこのさくらインターネットみたいなクラウドやってる企業があるんだよ.外資強者ばかり選んでないで,国内クラウドを選び,国のITを成長させようぜ.