イギリスを歩いていると、レンガばかりだ。家も生垣もレンガでできている。新築であってもレンガを使う。だから街の風景は大体赤い。イギリス赤は血液の印象があったが、レンガに由来があるのかもしれない。青は海、白は霜と雪だとすれば、イギリスの国旗の3色が揃う。この国の国旗の色は、土地の制約から自然にあの3色に定まったのか、と思った。
建物は断熱性が高い。大学はもちろん激安物件の窓さえ全て二重になっている。壁は最低25 cmの厚さがある。一方内装には問題が多い。手作り感満載、カーテンレールが床に水平じゃない、などいろいろ斜めになっていたりするのは海外あるあるでイギリスもその例にもれなかったが、東南アジアの国に比べて特にひどのが、歩くと大変床が軋む、揺れることである。地震が起こらないため揺れを防ぐ技術が発展しなかったのだろう。
日本にあってイギリスにないものとして、台風、地震、津波、噴火、を挙げることができる。ぬるい国だ。いや、あときのこの概念もないな。イギリスには、マッシュルームただ一種類しかきのこが売られていない。今まで外国人が英語を話す時、決まって、きのこのことを「マッシュルーム」と呼んでいたのが気になっていた。きのこといえばそれしかないから、概念が退化しているんだ。一般人がエネルギーのことをカロリーと呼ぶのと同じ現象だ。きのこについて話したければ、気持ち悪いけどマッシュルーム、と言った方が良い。
ちなみに私の前でカロリー摂りすぎた、と述べることは、kgが増えた、と言っていることと変わらないから覚悟してほしい。